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グループホームの入居条件と費用。要支援2から入れるか、特養との違い

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グループホーム(認知症対応型共同生活介護)の入居条件は、認知症の診断と要支援2以上、原則として同じ市区町村の住民であること。2024年改定の自己負担の計算例、断られる理由、特養・介護付有料老人ホームとの違いを解説します。

グループホーム(認知症対応型共同生活介護)とは、介護保険法にもとづく地域密着型サービスで、認知症のある要支援2以上の方が、1つの共同生活住居あたり5〜9人の少人数で、介護職員の支援を受けながら共同生活を送る住まいです(出典1)。原則として、事業所と同じ市区町村に住民票がある方が対象です。

「要支援2でも入れるのか」「申し込んだのに断られた」「特養と何が違うのか」。グループホームの相談で多いのは、この3つです。入居条件は制度で決まっていますが、事業所ごとの受け入れの幅と、費用の内訳が分かりにくいため、判断に迷いやすい住まいでもあります。

この記事では、入居条件を制度の条文に沿って整理し、2024年(令和6年)改定の単位数で要介護度別の自己負担の計算例を示します。あわせて、断られやすい理由、特別養護老人ホーム・介護付有料老人ホームとの違い、入居までの流れ、静岡県・沖縄県の事業所数(厚生労働省の公表データ)をまとめました。なお、障がいのある方向けのグループホーム(共同生活援助。障害者総合支援法)は別の制度で、この記事では扱いません。

入居条件は3つ(認知症の診断・要支援2以上・同じ市区町村)

グループホームに入居できるのは、次の3つを満たす方です(出典1、出典2)。

条件内容補足
1. 認知症の診断医師による認知症の診断があること診断書や主治医意見書で確認される。認知症以外の精神疾患だけでは対象にならない
2. 要支援2以上要支援2、または要介護1〜5の認定要支援1は対象外(要支援2の方が使うのは介護予防認知症対応型共同生活介護)。要介護度の上限はない
3. 住所地原則として、事業所がある市区町村の住民であること地域密着型サービスのため。別の市区町村の事業所は、両方の市区町村の同意があれば例外的に利用できる場合がある

「少人数の共同生活ができること」も、制度上の明文ではありませんが実際の受け入れ判断で重視されます。共同生活に著しく支障がある状態(他の入居者への暴力が続く、常時の医療処置が必要など)では、事業所が受け入れを見送ることがあります。これが次の「断られる理由」につながります。

認知症の診断がまだない場合は、かかりつけ医や、都道府県が指定する認知症疾患医療センターに相談します。診断書は申し込みの段階で求められることが多いため、早めに受診しておくと手続きが止まりません。

入居を断られる主な理由と、その前にできること

検索で最も多い質問が「入居を断られる理由は何か」です。事業所が受け入れを見送る理由は、おおむね次の4つに整理できます。

  1. 医療的ケアの体制が合わない:たん吸引、経管栄養、インスリン注射、在宅酸素などが常時必要な場合。看護職員の配置は事業所によって異なり、配置のない事業所では対応できません。
  2. 共同生活が難しい状態:他の入居者への暴力や、夜間の著しい不穏が続いているなど。体調(便秘・脱水・痛み・薬の影響)が原因のことも多く、主治医の診察で落ち着く場合があります。
  3. 住所地の要件:別の市区町村の事業所に申し込んだ場合。市区町村の同意が得られないと利用できません。
  4. 空きがない:1ユニット9人までの小規模な住まいのため、待機が出やすい。

申し込む前にできることは、ケアマネジャーを通じて「医療処置の内容」「現在の行動の状況」「住民票の所在地」を事業所に正確に伝えることです。断られた理由が医療的ケアであれば、介護医療院や看護小規模多機能型居宅介護、特別養護老人ホームなど、看護職員の配置がある住まいを検討します。断られたときは、理由を事業所に具体的に聞き、別の事業所にも同じ情報を伝えて並行して申し込むと、待機の時間を短くできます。

費用の決まり方と、要介護度別の自己負担の計算例

グループホームの月額費用は、介護保険の自己負担(介護サービス費)と、保険外の費用(家賃・食費・光熱水費・管理費・日常生活費)の合計です。介護サービス費は要介護度と共同生活住居(ユニット)の数で決まり、2024年(令和6年)改定の1日あたりの単位数は次のとおりです(出典1、出典3)。

認定1ユニットの事業所(1日)2ユニット以上(1日)1割負担・30日の目安(1ユニット、1単位10円)
要支援2761単位749単位22,830円
要介護1765単位753単位22,950円
要介護2801単位788単位24,030円
要介護3824単位812単位24,720円
要介護4841単位828単位25,230円
要介護5859単位845単位25,770円

計算例(要介護2、1ユニットの事業所、1割負担、30日、1単位10円の地域。単位数は出典3、2024年改定)
801単位×30日=24,030単位。1単位10円なら総額 240,300円で、1割負担の自己負担は 24,030円です。ここに加算(医療連携体制加算、認知症専門ケア加算、夜間支援体制加算など)が付き、さらに1単位の単価は地域区分で 10.00円から 11.40円まで差があります(出典4)。2割・3割負担の方は、それぞれ2倍・3倍です。自己負担の割合(1〜3割)は所得などで決まり、市区町村から届く「介護保険負担割合証」で確認できます(出典2)。

保険外の費用(家賃・食費・光熱水費・管理費)は事業所ごとに決まり、地域差が大きいため、この記事では金額を示しません。入居時に一時金や保証金を求める事業所もあります。重要事項説明書の「利用料」の欄で、介護サービス費と保険外費用を分けて確認してください。自己負担には高額介護サービス費(月ごとの上限)があり、超えた分は申請で戻ります(出典2)。

特養・介護付有料老人ホームとの違い(比較表)

項目グループホーム特別養護老人ホーム(特養)介護付有料老人ホーム(特定施設)
根拠地域密着型サービス介護保険施設特定施設入居者生活介護
対象認知症の診断+要支援2以上原則 要介護3以上(出典2)要支援1〜要介護5(事業所による)
住所地の要件原則 同じ市区町村なしなし
規模1ユニット5〜9人数十〜百人規模施設により幅がある
介護サービス費(1割・1日の目安、2024年)要介護3で 824円(出典3)施設の形態で異なる要介護3で 679円(出典5)
看護職員配置は任意(事業所による)配置あり配置あり
費用の傾向家賃・食費は事業所ごと居住費・食費に負担限度額の制度あり家賃・食費は事業所ごと

要介護3以上で医療的ケアの必要が増えてきた方は特養、自立〜軽度で住まいの選択肢を広くとりたい方は介護付有料老人ホーム、認知症があり少人数の家庭的な環境を優先したい方はグループホーム、というのが大まかな住み分けです。

自分はどれか。3つの質問で判断する

質問はいいいえ
1. 医師の認知症の診断があり、要支援2以上ですか質問2へグループホームの対象外。要介護認定の申請か、他の住まい(介護付有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅など)を検討
2. たん吸引・経管栄養など、常時の医療処置がありますか看護職員のいる住まい(特養、介護医療院、看護小規模多機能など)を優先。グループホームは医療連携体制のある事業所に限って相談質問3へ
3. 事業所と同じ市区町村に住民票がありますかグループホームを検討できる住民票のある市区町村の事業所を探す。別の市区町村は両方の同意が要る

この表は目安です。実際の受け入れは、事業所の職員体制と協力医療機関によって変わるため、ケアマネジャーと見学先で個別に確認してください。

入居までの流れと、現場でよくあるつまずき

流れは、ケアマネジャーまたは地域包括支援センターに相談 → 事業所の見学(複数) → 申し込み → 面談・診断書の提出 → 契約 → 入居です。空きがない場合は待機になります。

現場でつまずきやすいのは2点です。1つ目は、住民票の要件です。離れて暮らす家族の近くの事業所に入れたい場合、本人の住民票を先に移す必要があります。移した直後は市区町村によって扱いが異なるため、申し込み前に事業所と市区町村の介護保険担当課に確認してください。2つ目は、入居後にケアマネジャーが変わることです。グループホームでは事業所の計画作成担当者がケアプランを作るため、在宅で担当していたケアマネジャーとの契約は終わります。それまでの経過を引き継いでもらうよう、入居前に頼んでおくと安心です。入居後は、要介護度が上がっても住み続けられるのが基本ですが、常時の医療処置が増えたときの対応と看取りの方針は事業所ごとに異なるため、入居前に聞いておきます。

静岡県・沖縄県でグループホームを探す(事業所数は公表データから)

グループホームの事業所数は、厚生労働省「介護サービス情報公表システム」の公表データをもとに、ゆりの花GUIDE が集計しています。下の表は最新の集計で自動的に更新されます。

グループホームの事業所数(厚生労働省 介護サービス情報公表システム)
地域事業所数基準
全国14,3102025年12月
静岡県4212025年12月
沖縄県1162025年12月
出典:厚生労働省「介護サービス情報公表システム」オープンデータ(CC BY 4.0)を集計。

都道府県別の件数は、データページグループホームの事業所数(47都道府県別)で確認できます。事業所を探すときは、ゆりの花GUIDE のグループホームのページで都道府県と市区町村を選んでください。見学で確認したいのは、看護職員の有無と協力医療機関、看取りの方針、夜間の職員体制、保険外費用の内訳、空き状況の5点です。

まとめ(判断の要点3つ)

  1. 入居条件は「認知症の診断」「要支援2以上」「原則として同じ市区町村の住民」の3つ。要支援1は対象外、要介護度の上限はない。
  2. 介護サービス費の自己負担は、1割・30日で 22,830円(要支援2)〜25,770円(要介護5)が目安(2024年改定、1単位10円、加算なし)。家賃・食費は事業所ごとで、重要事項説明書で確認する。
  3. 断られる主な理由は医療的ケアの体制と共同生活の可否。常時の医療処置がある方は、看護職員のいる住まいを優先する。

次に読む記事:認知症対応のホームの選び方、在宅介護の限界が見えた時、どう判断すればいいか。

この記事は、制度の改定があれば更新します。次回の確認予定は 2027年4月です。

よくある質問

グループホームはどんな人が入居できますか。

医師の認知症の診断があり、要支援2または要介護1〜5の認定を受けていて、原則として事業所と同じ市区町村に住民票がある方です(出典1、出典2)。要支援1の方は対象外です。

グループホームに入居を断られる理由は何ですか。

多いのは、たん吸引や経管栄養など常時の医療処置に事業所が対応できないこと、他の入居者との共同生活が難しい状態であること、住民票が別の市区町村にあること、空きがないことの4つです。医療処置が理由なら、看護職員の配置がある特別養護老人ホームや介護医療院などを検討します。

グループホームの費用は月いくらですか。

介護保険の自己負担は、2024年改定の単位数で、1割負担・30日・1ユニットの事業所・1単位10円の地域なら、要支援2で 22,830円、要介護3で 24,720円、要介護5で 25,770円が目安です(出典1、出典3)。これに加算と、家賃・食費・光熱水費などの保険外費用が加わります。保険外費用は事業所ごとに決まるため、重要事項説明書で確認してください。

グループホームに入居したらケアマネジャーは変わりますか。

変わります。グループホームでは事業所の計画作成担当者がケアプランを作るため、在宅で担当していたケアマネジャーとの契約は入居時に終了します。経過の引き継ぎを入居前に依頼してください。

静岡県と沖縄県にグループホームはいくつありますか。

厚生労働省「介護サービス情報公表システム」の公表データをもとにゆりの花GUIDE が集計した件数を、本文の表とデータページ(https://guide.yurinohana.co.jp/data/group-home/)で公開しています。表の数字は毎月更新されます(集計の基準月は表に表示)。

この記事の監修・編集
ゆりの花GUIDE 編集部

ゆりの花グループ(静岡・沖縄)の介護・訪問マッサージの現場の知見をもとに、公的資料を確認して編集しています。

公開 2026年9月16日/更新 2026年10月15日

出典・参考

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本記事は公開時点の制度・公的資料にもとづいています。制度は改定されることがあるため、最新の内容は各自治体・厚生労働省の案内でご確認ください。個別の状況については、担当のケアマネジャーや地域包括支援センターにご相談ください。